第5回【問1:要配慮個人情報】について
第5回公認心理師試験の問題について、自分の復習も兼ねて記録します。
第5回【問1:要配慮個人情報】
個人情報の保護に関する法律における「要配慮個人情報」に該当するものを 1 つ選べ。
① 氏名
② 掌紋
③ 病歴
④ 生年月日
⑤ 基礎年金番号
キーワード
最近改正された「個人情報の保護に関する法律 」に関する問題である。従来から少し焦点を変えて「要配慮個人情報」を出してきた点がポイントだろう。
個人情報保護委員会によると、「要配慮個人情報」とは
「不当な差別や偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして法第2条第3項等で定める記述等が含まれる個人情報」
とされる。
法体系や具体例については「個人情報保護委員会」のHPで調べられる。
正解のためのポイント
要件さえ知っていれば答えられる問題だが、SNSを見るかぎり確実に覚えていた人は多くなかったようで、「1問目から焦った」というような書き込みも見かけた。
ちなみに私もうろ覚えだったが正答できた。
この問題における正答のためのポイントは、選択肢の「病歴」を見て「これは漏れたらヤバいやつだ」と思えるかどうかだろう。
というのも病気への偏見は、洋の東西を問わず差別や迫害が発生した歴史がある。
日本でも、古くはハンセン病やHIVに対する差別があったし、最近でもコロナに関連して誹謗中傷や接触拒否、さらには投石も発生して社会問題となった。
よって、このような病気による差別や迫害の歴史および現状を知っていれば、「③病歴」の重みは理解できるし「要配慮」となる点も納得のいく話である。
そのような点を考えると、受験者の人権感覚を問う問題でもあったと感じた。
答え
③ 病歴:要配慮個人情報:就職差別や風評被害に遭う可能性がある。