第5回公認心理師試験の記録

第5回公認心理師試験に合格したので記録を残します。

「3層構造」が当てはまる事例問題のコツ

 前回は公認心理師試験の特徴を記録しました。

そのなかで、事例問題の出来が合格を左右することに触れました。

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 事例問題は冊子の後半に出現し、問題を解き疲れた頭に追い打ちをかけてきます。

事例問題で間違えると知識問題の3倍ダメージをもらいます。

 そんな厄介な事例問題ですが、1つ3点を失うのは痛手です。そこで、私は失点を最小限に抑えるために色々と工夫をしました。

 その1つが「3層構造の問題で時間をかけない」でした。今回はそのあたりのことを記録します。

3層構造の事例問題を解くコツ

そもそも3層構造とは?

 3層構造とは私が勝手に名付けたものです。事例問題を解いていると、3層で構成されている問題があることに気づいたからです。

 具体的には

  1. 「具体例」
  2. 「問いかけ」
  3. 「選択肢」

 を指します。

 実例として第5回の問145を挙げます。

実例1:問145

 問145を「具体例」「問いかけ」「選択肢」に分けた状態で呈示します。

 いかがしょうか?

 最初にクライエントの年齢や状況などの「具体例」が書かれています。

 次に問題作成者からの「問いかけ」が書かれています。

 最後に、答えを選ぶための「選択肢」が書かれています。

 問題文を抜くと、こんな感じです。

 普通は「具体例」から読むところですが、私は先に「問いかけ」「選択肢」を読みました。

 その理由は、この3層構造の問題では「具体例」を読まなくても答えが絞れる場合があったからです。

 問145も、その1つです。試しに「具体例」を抜いてみます。

 この時点で選択肢を絞れます。私は選択肢⑤「トラウマティック・ボンディング」*1にアタリをつけました。しかし、②のハネムーン期も捨てがたいところです。

 そこで、答え合わせをするつもりで「具体例」を読み、選択肢⑤が正答であると判断しました。

 考え方を追いかけていくと、こんな感じです。

 もちろん、この方法が当てはまらない問題もあります。しかし、まずは「問いかけ」→「選択肢」→「具体例」の順番で解けないか考え、無理なら思考を切り替えました。

 問145が最も分かりやすい例なので挙げましたが、問71や問146などでも非常に役に立ちました。

実例2:問71

 問題文の構造は問145とほぼ同じです。*2

 この問題も問いかけ」「非行に加担しなかった理由」を考えていくと、選択肢「⑤社会的絆理論かな?」とアタリをつけることができました。

 そして、「具体例」を読むと「進学できなくなる」「親にも迷惑をかける」と書かれています。そこで、答えを「⑤社会的絆理論」と結論づけました。

事例問題の答えは過去問の選択肢にも登場する

 ちなみに、事例問題の学習で最も効果的な方法は過去問の選択肢の学習でした。

 実際に、今回の問145の「トラウマティック・ボンディング」も問71の「社会的絆理論」も過去問に登場しています。

 知識問題も事例問題も、過去問を解くだけでなく選択肢も内容を理解しておくことで、本番でも「これ、進〇ゼミで見たやつだ!」状態で試験に臨めるはずです。

終わりに

 事例問題は得意・不得意が分かれるそうです。繰り返しになりますが、不得意のままだと不合格に直結してしまいます。

 以前に紹介したように、私は事例問題用の問題集で練習しました。難易度は低めですが解説もまとまっていて良い本でした。

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 解法テクニックだけでは問題は解けませんが、解法テクニックが重要なことも事実です。自分なりの方法を考えてみるのも勉強の醍醐味だと思いました。

*1:「トラウマティック・ボンディング」は過去にも出題されています。第2回試験の問77で選択肢として出現しています。

*2:コピペする際にサイズがほぼ同じで驚きました。